幻の日本酒とも呼ばれる「田酒」で知られる蔵元・西田酒造店が、創業以来醸し続けてきた銘柄「喜久泉(きくいずみ)」。いつまでも喜びが続くよう願いを込めて名づけられたそう。淡麗かつ軽快な味わいに仕上げるため、糖類は使わずに最小限の醸造用アルコールのみを添加して醸している。西田酒造店は、1878年に青森県油川で創業した青森市内で唯一の酒蔵だ。代表の西田司氏は、長年の功績が称えられ、2023年に黄綬褒章を受賞。唯一無二の日本酒造りをめざして設備投資や商品開発に励んでいる。シリーズのなかでも手に取りやすい「喜久泉 吟冠」は、青森県産の酒造好適米「華想い」を使って醸した吟醸酒。旨みと酸味のバランスがほどよく、キリッとした後味が魚介類との相性ばつぐんだ。
喜久泉のクチコミ・評価
喜久泉が購入できる通販
喜久泉の酒蔵情報
名称 | 西田酒造店 |
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特徴 | 看板商品は「田酒」。田の酒という意味で、先代社長が「混ぜ物のない、昔ながらの酒を造りたい」と、1974(昭和49)年に発売した純米酒だ。当時は三増酒全盛時代で、純米酒の認知度はゼロ。当然まったく売れなかったが、主力商品の三増酒を全廃し、1本2000円を超える価格で販売し続けた。転機は1981(昭和56)年。雑誌「特選街」の「うまい酒コンテスト」で日本一になり、東京を中心に引く手あまたとなった。現在の田酒は西田司社長のもと、さらにブラッシュアップされている。西田社長は淡麗辛口が大嫌いだ。旨みのある酒をつくりたいので、あえて活性炭を使った炭濾過をしない。だから田酒はやや黄色く色づいている。しかし、「黄色い酒はゴツくてヒネた酒」という先入観で飲むと、田酒のきれいさに驚かされる。火入れや貯蔵にこだわり、絶対にヒネないよう細心の注意を払っているからだ。最近は、すべてのもろみを開放サーマルタンクで仕込み、ヤブタを2台に増設して、上槽の最適期に搾っている。また、1918(平成30)年2月から、全商品1回火入れで、冷蔵庫での瓶貯蔵となっている。(江口まゆみ) |
酒蔵 イラスト |
(立川哲之氏撮影+加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 田酒 喜久泉 外ヶ濱 善知鳥 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 青森県青森市油川大浜46 |
地図 |
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