長年地元向けの普通酒を主につくっていたが、現在社長をつとめる福井毅さんが、1999年妻の実家である福井弥平商店にきてから変わった。特定名称酒をつくり首都圏にも出荷、我々が知るところになった。中軟水である比良山系の伏流水を使用し、原料米のほとんどは地元産。水の性質に由来するのだろうか、まろやかな旨味があり、柔らかな口当たりが印象的だ。たくさんの米を使用し、四季折々の酒を展開したり、さまざまな醸造方法にチャレンジしたりするため、アイテム数は多い。そのなかの純米吟醸「里山」は、地元の名所「畑(はた)の棚田」保全の目的から、棚田で収穫されたコシヒカリを使い醸造される。他にも棚田米を使った「豊作祈願しぼりたて生」は春に、「収穫記念秋あがり原酒」は秋に出荷される。 「特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ」は「Kura Master」 純米大吟醸・純米吟醸部門プラチナ賞、IWC純米部門 推薦酒。「山廃仕込 芳弥 特別純米」は、「全国燗酒コンテスト」プレミアム燗酒部門 金賞、IWC純米酒部門 銅賞。「純米大吟醸 黒ラベル」は「IWC」純米大吟醸部門 推薦酒。「吟醸純米」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」金賞など、数多くの賞を受賞している。
萩乃露のクチコミ・評価
-
-
-
-
yo_cga
3.5萩乃露 特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ。無色透明。軽やかに、まろやかに、角の取れた水。酒には二つとして同じものがない、と思わされる、普遍的でありそうでなにとも似つかない。飲み込んだ後に喉の奥でふつふつとアルコールが燃えていく。その感覚すらも美しい。柔らかな味わいが舌をつつみ、辛さは後から、飲み込んだ後の余韻は甘い。鼻から抜ける香りが、これは良い酒の味だと。常温で燗みたいな味がする。
十水仕込(とみずしこみ)は、米10に対して水10で仕込む江戸時代に主流であった手法だそう。現在は米10に対して水12が主流。なぜ江戸時代は水10で、今は水12なのか。Googleによれば米の改良が進んで米の白い部分が増えて水12でちょうど良い塩梅なのだとか。現在の米で水10にすると、白米に対する水が少ない分、醪のコントロールが難しいなのだとか。(酒田の良い酒屋、木川屋のHPより)と、言われても素人の私にはよくわからない。ただ、この酒はとても美味い酒であった。
上燗にしてみる。酒の軸はブレていない。しかし、口当たりの柔らかさが減り、甘みが前に出てくるようになる。個人的には常温の方が美味しいと思った。特定名称 特別純米
テイスト ボディ:普通 甘辛:甘い+1
2022年10月30日
-
-
-
-
-
-
萩乃露が購入できる通販
萩乃露の銘柄一覧
萩乃露の酒蔵情報
名称 | 福井弥平商店 |
---|---|
酒蔵 イラスト |
![]() (山本浩司氏撮影+加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 萩乃露 54(コシ) 近江CLASSIC DRY 福のしずく 双子座のスピカ 雨垂れ石を穿つ |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 滋賀県高島市勝野1387−1 |
地図 |
|