天智天皇の和歌「秋の田の刈穂の庵の苫をあらみ 我が衣手は露に濡れつつ」より命名された。秋田ならではの由緒正しい酒銘だ。「出羽鶴」と同じ秋田清酒株式会社の酒蔵で、仕込み水は奥羽山脈に源を発する地下水が、砂礫層を通過して湧く井戸水。ミネラル豊富な中硬水で仕込むため、酵母の働きが活発になる。山廃造りにも力を入れ、もろみの発酵が旺盛で、キレ上がった辛口になる。日本酒度の高い酒造りが主体だ。とくに日本酒度+25の超辛口「気魄の辛口」は、最も辛口の純米酒で人気が高い。 また酒の搾りも独特で、酒を搾るのに全量酒槽を使う。槽搾りは非常に手間がかかるため、全量を槽だけで搾る蔵は全国でも数えるほど。もろみに圧力をあまりかけない丁寧な搾りのため、酒質が高くなる。その高価な酒槽が、6台もあり「刈穂六舟」という酒名の由来にもなっている。
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刈穂の酒蔵情報
名称 | 秋田清酒 |
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特徴 | 1865 (慶応元)年創業。代々庄屋を営んでいたところ、12代目・伊藤重四郎氏が「ヤマト酒造店」を興し, 13代目恭之助氏が「出羽鶴」と名付けた会社がのちの1955(昭和30)年に「出羽鶴酒造」と社名変更された。一方、1913(大正2)年、分家が営んでいた酒蔵がのちに、「刈穂酒造」となり、2社が1972年ひとまとめにして運営されるようになった。 現在「出羽鶴酒造」では「出羽鶴」と「やまとしずく」を、「刈穂酒造」では「刈穂」という名の酒を醸しており、そのすべては「秋田清酒」にて瓶詰めされ、各地に発送されている。 <出羽鶴酒造>「出羽鶴」は“ヤブタ”と呼ばれる自動圧搾ろ過機を使っており、酒質はきれいでマイルドだ。「やまとしずく」は酒販店限定流通商品。中でもさらに限定品には“遠心分離機”を使って搾る特別なものが存在する。またスパークリング日本酒である「出羽鶴 awa酒 明日へ」がSAKE COMPETITION2019のスパークリング部門においてGOLD第1位を獲得するなど、新たな挑戦をしている。 <刈穂酒造>「刈穂」は香味豊かで、ヨーグルトのような乳酸のニュアンスもあって常温や燗酒にも適するようなタイプの酒質が特徴。山廃づくりという酒母づくりに力を入れ、「槽搾り(ふなしぼり)」といって木で作られた長方形の酒槽に、封筒状の綿製袋にもろみを入れたものを重ねて置き、上から圧をかけて搾る、昔ながらの製法をとる。それぞれの蔵の個性を色分けし、歴史と革新を体現する酒蔵だ。(関 友美) |
酒蔵 イラスト |
![]() (加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 刈穂 出羽鶴 晴田 やまとしずく 竜巻 北の醸し家 J-CRAFT 茜 かもしか |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 秋田県大仙市戸地谷天ケ沢83−1 |
地図 |
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