鍋島 純米吟醸 五百万石 Orange Label
2020.09製造
鍋島48本目
【草庵 鍋島】特集回 Vol.1 ※長文注意
佐賀県鹿島市浜町。この地域は江戸時代から昭和時代にかけて酒や醤油などの醸造業を中心に発展した地域でありまして、現在は富久千代酒造、光武酒造場、峰松酒造場という3つの酒蔵が製造を続けており、通称「酒蔵通り」と呼ばれています。
その酒蔵通りの一角に本レビューの舞台となる「御宿 富久千代」はあります。
鍋島を醸す富久千代(ふくちよ)酒造さんが今年4月、宿とレストランが一体になったオーベルジュ「御宿 富久千代」を開業されました。それに伴い3月に先行オープンしたのがレストランである「草庵 鍋島」です。今回は宿泊という形ではありませんが、ディナーにて「草庵 鍋島」にお邪魔しました。
宿全体は古民家をベースとし、様々な改装を施したものとなっており、外観はよし葺き屋根を特徴として古民家の特徴を活かした落ち着きあるクラシックな佇まい。しかし入り口の「御宿 富久千代」「草庵 鍋島」の光る看板がモダンな印象も見る者に与えてくれます。
17時のスタートでありましたので、16時45分に到着しました。中にお邪魔する前に入り口の鍋島の垂れ幕の前で嫁さんとキャッキャッ言いながら写真撮影をしていると入り口から支配人の銭上(ぜにがみ)さんが出てこられたと思えば…
「こんにちは!ばんない(苗字)さんでしょうか?お写真お撮りしましょうか?」
早速嫁さんと鍋島垂れ幕の前でツーショットを撮っていただきました笑。写真を撮っていただき銭上さんの案内でいよいよ中に入ります…。おぉ…中は古民家の梁や柱を隠すのではなくあえて見せ、そこに各種照明や装飾品が適切に配置されることによりモダンクラシックを見事に表現されている空間でした。レストランは10mほどの通路の先にあるらしいのですが、廊下の先目を向けると忙しなく日差しの差し方や扉の位置を確認している男性が…。えっ!?飯盛直喜さん!?まさかここで出会えるなんて笑笑。しかもアディダスのフード付きジャンパーというラフな格好は笑えました。それはともかく、早速写真撮影をお願いしました。
ば「いつも鍋島飲ませていただいております!お写真をご一緒に撮りたいのですが…」
飯盛さん「ありがとうございます!!いいですよ!撮るなら外の方がいいですね」
ということで外の鍋島の垂れ幕の前でツーショットを撮りました笑。緊張してしまい汗がダラダラ笑笑。飯盛さんとのツーショットが終わるとレストランに戻り
いよいよ、ディナータイムです。これから登場するお料理と鍋島の夢の共演…いったいどうなるのか!?笑笑
Vol.2へ続く…
Vol.2は明日富久千代酒造さんから到着予定のスペシャル鍋島とあわせてお届けしようと思います。
さて、引き続き思い出のオレンジラベルですが、昨日飯盛さんに直接お聞きしたところ、終売になるのはオレンジラベルの「火入れ」だけであり、生酒は継続のようです。
オレンジラベルが終売と騒いでいた私ですが、皆さんに誤った情報を発信してしまったことにお詫びと訂正をさせていただきます。申し訳ありませんでした。
しかし、私の思い出オレンジ火入れは終売のようです。なので今宵、これが最後のオレンジ火入れとなります。
【スペック】
○使用米
五百万石
○精米歩合
50%
○アルコール度数
16度
【味わい】常温基準
○香り
ふくよかなお米と柑橘系の果物の香り。
○含み
かろやかな口あたりとともに微かな発泡感。その後にフレッシュな酸味がスッとくる。火入れでもこのフレッシュさを感じられのが鍋島。
○中盤
お米の旨甘味を感じながらも苦味もクッと顔をだしはじめる。苦味は相変わらずのナチュラルな鍋島特有の苦味。
○余韻
余韻は苦味が主体となりジーーン…スッとキレる。苦味が引くとスッとソフト甘味が顔を出すのがたまらなく愛しい。
【甘辛】
中間
★総評
お米感とフルーティさ、この両方をバランスよく感じることができるとても飲みやすい鍋島です。山田錦のパープルと雄町のパッションの中間的味わいですね。山田錦はフルーティ寄り。雄町はお米感寄りです。私がはじめてオレンジ火入れをいただいたときのようなガス感はありませんが、日本酒の悪いイメージを吹き飛ばす飲みやすさは健在です。
【次回予告】
ついにはじまるディナータイム。若き料理長が創造する料理と次々に繰り出される鍋島の群れ、そして草庵鍋島のスタッフ様の格別のサービスに圧倒され翻弄されるばんない。失神寸前のばんないはもうろうとする意識の中、人々の想いとつくり手の情熱に触れ、鍋島の新たなる可能性を見る!
次回、NABETIME BANNAI
「ばんない、鍋島に散る」
お楽しみに。
特定名称
純米吟醸
原料米
五百万石
酒の種類
一回火入れ
テイスト
ボディ:普通 甘辛:普通