萬歳(ばんざい) 山廃純米 R2BY 兵庫北錦70%
山名酒造【奥播磨】が明治維新~平成初期まで主要銘柄であった【萬歳(ばんざい】を復刻。ジャケ買いというか、このレトロ瓶に一目惚れ買い。ちなみにこの針金で抑える「器械栓」は、今まで「奥鹿之助 袋吊り」とあの幻の「王祿封印酒」でしかお目にかかったことはない。
常温上立ちは酸強めでマヨネーズ様、何チャラ水の如しでクリアな辛キレ味に程よい熟成感。おそらくこれは燗向きだろうと試してみるも、少しやりすぎ熱燗気味にしてしまうとむしろキリっと、だんだん冷めてぬる~人肌あたりがベストか。そして常温まで冷めると不思議とうすめのアミノ酸がやってくる。燗の正解を見つけようとするといつも迷走&酔っ払いコースだが、同じぬるでも直よりも燗冷ましからの方が旨いことが多いかも。(常温3.4、燗3.9)
(2日目)というか、こういう酒が数日で変化があるわけでもないので、2回目の燗トライアル。今回は慎重にぬるを目指し燗につける。嗚呼、これは旨い!柔らかなコメの旨味がダイレクトに感じられる。常温では上立ちから感じる酸が少し立つが、燗をすると角がとれ穏やかに、常温では潜んでいる程度にしか感じなかった甘が奥ゆかしく顔を出し、これがなんとも優しく自然と顔がほころぶ。
ん、昨日の燗冷ましぬるより優しくていいな。昨日のはだんだん味の素的アミノ酸が出て来て、これはこれで面白いのだが、酒的には今日の直でぬるに達したやつの方が断然癒される。正直言うと、日本酒を嫌いだった頃の昔酒のニュアンスはあったが、その奥にこんなに優しい顔を隠していたとは、やはりこういった酒は温度が非常に重要。(直ぬる4.3)
特定名称
純米
原料米
兵庫北錦
酒の種類
古酒 山廃
テイスト
ボディ:重い+1 甘辛:辛い+1