kocon
いかにも澤屋まつもとらしいシュワシュワ。低アルに仕上げてあるので旨味が軽く感じます。だけどその分、口当たりと喉越しは最高♪ とんでもなく飲みやすいお酒です。洋食にキリッとした泡や白ワインなんかを合わせるような感覚で、幅広い料理に合わせていける食中酒って感じですね^ ^ 造りや細かい点は違うけど、No.6やソガペみたいなモダン生酛っぽい感覚でイケるタイプです。
3日目。
口開けに比べて旨味が増しています。香りと合わせて洋梨の雰囲気。ゆっくり味わっていくと山田錦らしい米の旨味がちゃんとあります。シュワ感はやや後退しましたが、軽快に飲めるお酒であることには変わりないですね。喉越しが良過ぎて一升瓶があっちゅーま!ゆっくり変化をみることも出来ませんでした^^; 低アルにすることで、五百万石の守破離のような軽快な酒質を山田錦で狙ったのではないかと思います。このお酒に守破離の名はありませんが、それでも強烈に守破離らしさ溢れるお酒だと思いました^ ^
koconという名前は「松に古今の色なし」という禅語から来ているとのこと。一斉に紅葉し一斉に葉を落とし、大きく変化の見える広葉樹に比べて、一見して変化のないものに見える松の緑。それでもよく見ると古い葉を落とし新たな葉を生み、絶えず変化をしているということ。それはつまり普遍的に見えながらも、その姿を守るために日々人の目にも止まらない細やかな変革を続けるということ。よく見ると緑色の松の中に一ヶ所だけ、葉が黄色く色付いているkoconのラベル。まさに日出彦さんの酒造りに対する姿勢そのものを表していると思います。そんな杜氏にとって、今回の御家騒動がもたらす影響がどれ程のものか…それを思うと胸が痛みます。そして、この小気味の良いお酒も終売になるんですね…本当に残念です。