奈良県今市町に蔵をかまえる奈良豊澤酒造の銘酒「貴仙寿」。四代目蔵元の豊澤安男氏が、お客様に本当に喜ばれる良質な酒造りをめざして純米酒造りに力を入れたことをきっかけに、現在も奈良豊澤酒造で生産する酒の8割が特定名称酒だ。1868年の創業以来こだわってきたのは、機械に頼らない手造りの酒造り。現代の名工にも選ばれた但馬杜氏の藤沢忠治氏は、経験とカンを頼りに微生物と対話しながら行う酒造りを大切にする。全国新酒鑑評会で何度も金賞を受賞する実力のある蔵だが、近年では五代目蔵元を中心に、地元産の酒米だけでなく食用米を使った酒造りにも注力しており、新たなラインナップに注目だ。「黒松貴仙寿」は、山田錦を使って醸した純米酒。米の旨みと酸味がバランスよく感じられ、キレのある辛口の味わいは食中酒としてもおすすめだ。


