獺祭 純米大吟醸48 寒造早槽
一般的に日本酒は寒冷な冬季に限り醸造されてきた。これは温度が低いので雑菌が繁殖しずらいことと、低温で発酵することによってきめの細かいきれいな酒ができるからである。温度管理の体制が整い通年酒造りを行なう「獺祭」製品の中では唯一“寒造り”を謳った製品で、10月に搾ったものから出荷を開始し、3月には終売する期間限定の“しぼりたて生酒”である。 歯切れのよい軽妙な酸味をたたえ、全体にスマートな味の流れを維持し、曇りのないクリアな感触が清々しい。しぼりたて特有のフレッシュなタッチはあるが、はじけるようなガス感はなく、新酒にありがちな渋味や硬さも少ないところに、「獺祭」のアイデンティティを感じる。 四季醸造の体制の中で、旬の新酒をアピールするのは難しいことではあるが、基調となるテイストからはずれることなく、全体の製品の中での統一感をきちんともたせているといえるだろう。
原料米:山田錦、精米歩合:48%、アルコール度:16%
獺祭の酒蔵情報
| 名称 | 株式会社 獺祭 |
|---|---|
| 特徴 | いま日本で最も売れている地方銘柄「獺祭」を製造する旭酒造は、山口県のへんぴな山奥にあり、30年前は、杜氏も逃げ出す赤字の弱小蔵だった。それを建て直したのは、現在の会長である桜井博志さんだ。今はバトンを長男の桜井一宏社長に渡しつつ、伴走を続けている。近頃、「獺祭は5万石製造できる近代工場を建ててから、全部機械でつくっている」という話が出回っているが、蔵を見に行けば、それが都市伝説だとわかる。 獺祭の仕込みタンクは小さい。1本3000ℓだ。それがなんと300本ある。1本を10倍の大きさのタンクにして、30本にすれば作業は格段に楽だろう。だが獺祭は、小さな蔵だった頃と同じ酒づくりを変えない。それは麹づくりにも表れている。麹室はたしかに大きく、体育館のようだが、そこにズラリと並ぶのは、昔の麹室においていた麹の箱だ。それを蔵人たちが、人海戦術で手入れしている。 そうかと思えば、遠心分離機や、二酸化炭素マイクロナノバブル装置などの最新鋭機器も導入している。「すべては味のためです。機械の導入は、楽をするためではなく、新しい味へのチャレンジです」と桜井社長はいう。輸出にも熱心で、パリに店舗を持つほか、ニューヨークの郊外にアメリカ工場を建設中だ。(江口まゆみ) |
| 酒蔵 イラスト |
(蔵元写真撮影+加藤忠一氏描画) |
| 銘柄 | 獺祭 旭富士 |
| HP | 酒蔵ホームページはこちら |
| 所在地 | 山口県岩国市周東町獺越2167-4 |
| 地図 |
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