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磨き三割九分 遠心分離

獺祭 磨き三割九分 遠心分離

山口県 / 株式会社 獺祭 / 獺祭

醗酵を終えたもろみを搾る際に、「槽(ふね)」と呼ばれる機械や袋吊り等の手法を用いず、遠心分離の原理で液体である酒と粕となる部分を分ける。そのために開発された特殊な機器を用い、数社の酒造メーカーのみが実施している製法である。  たわわに実った果実のような、含みの厚いたっぷりとした甘い香りのインパクトがあり、ふくよかな感触の中には、香りも味も快活にはじけていくような印象である。味わいの要素もとろりとした甘味が先導するが、渋味、苦味も巻き込みながら、より大きな味のまとまりをめざしているという感がある。  テイスティングで「遠心分離」を行なっていない製品との比較を行なうと、「三割九分」の2アイテムについては、「遠心分離」の方がよりボリューム感があり密度の濃い印象がある。一方「磨き二割三分」の2者でみてみると、「遠心分離」を行なう製品の方がデリケートで、よりスリムな感触である。精米歩合の異なる「三割九分」と「二割三分」とでは、それぞれ逆の傾向が表れるところも興味深い。

精米歩合:39%

獺祭の酒蔵情報

名称 株式会社 獺祭
特徴 いま日本で最も売れている地方銘柄「獺祭」を製造する旭酒造は、山口県のへんぴな山奥にあり、30年前は、杜氏も逃げ出す赤字の弱小蔵だった。それを建て直したのは、現在の会長である桜井博志さんだ。今はバトンを長男の桜井一宏社長に渡しつつ、伴走を続けている。近頃、「獺祭は5万石製造できる近代工場を建ててから、全部機械でつくっている」という話が出回っているが、蔵を見に行けば、それが都市伝説だとわかる。 獺祭の仕込みタンクは小さい。1本3000ℓだ。それがなんと300本ある。1本を10倍の大きさのタンクにして、30本にすれば作業は格段に楽だろう。だが獺祭は、小さな蔵だった頃と同じ酒づくりを変えない。それは麹づくりにも表れている。麹室はたしかに大きく、体育館のようだが、そこにズラリと並ぶのは、昔の麹室においていた麹の箱だ。それを蔵人たちが、人海戦術で手入れしている。 そうかと思えば、遠心分離機や、二酸化炭素マイクロナノバブル装置などの最新鋭機器も導入している。「すべては味のためです。機械の導入は、楽をするためではなく、新しい味へのチャレンジです」と桜井社長はいう。輸出にも熱心で、パリに店舗を持つほか、ニューヨークの郊外にアメリカ工場を建設中だ。(江口まゆみ)
酒蔵
イラスト
獺祭の酒蔵である株式会社 獺祭(山口)

(蔵元写真撮影+加藤忠一氏描画)

銘柄 獺祭 旭富士
HP 酒蔵ホームページはこちら
所在地 山口県岩国市周東町獺越2167-4
地図