-
2022
12/10
wajoryoshu さん
満足度 5.0
川中島幻舞 純米吟醸 無濾過生原酒 愛山55% R2BY
入手困難銘柄だけに見つければ購入していたら今年22本目の幻舞となってしまったが、実は生産数の少ない愛山だけ買い逃していた。ところが何と某販売店でこの年末に向け極少量発売されているのを発見してゲットすることができた。かなりこだわりのある店主曰く、最近の幻舞は売れすぎてしまい発売すると即売り切れになってしまうので、まだ赤ちゃんの状態でしか呑んだことがない人が多いとか。
なるほど言わんとすることはわかるが、現実問題として専用セラーを持たない身としては家庭用冷蔵庫に保管するしかなく、開閉頻度も高いので庫内温度5度キープも怪しいかもしれない。実際のところ、今まで期せずして3か月以上経過した酒の品質がよかった例がない。
で、今回の愛山、裏ラベルを見ると製造年月は2021.7、つまり令和2年度酒で1年5か月熟成物。こだわり店主の元で大切に保管された代物を、自宅で追熟するのは危険なのですぐに開栓してみる。はぁーん、上立ちは王祿の2~3年もののそれとそっくりで、スメリング?したら王祿と答えていたと思う。これはかなり佳き。
含むといつもの幻舞に感じるフレッシュさはないが、替わりにしっとり落ち着いた柔らかな甘旨を感じる。もともとあった締めの辛や、愛山独特の苦渋はほぼ全体に溶け込んで五味混然となっているが、その中でも甘だけはいい感じに残っている。これは新しい幻舞に出逢えたかも。
(2日目)上立ちの王祿感は薄れ、それと間違うほどではなくなるが、いい感じの熟成香はやはりあり、それでも熟成された甘旨が一番際立つが、不思議と酸や辛、苦もあぶり出されてきた。寝ていた味わいが覚醒した感じ。呑み進めるとこれまた不思議と、それぞれの味が調和してこの上なく旨い!いつものこれぞ無濾過生原酒というフレッシュな幻舞もやはり好きだが、今回の熟成物に出逢えたことに感謝。両者を比べれば甲乙つけがたいが、今回は新たな世界を見せてくれたので満足度は5.0。特定名称 純米吟醸
原料米 愛山
酒の種類 無濾過生原酒 古酒
テイスト ボディ:普通 甘辛:甘い+1
川中島 幻舞 (長野 / 酒千蔵野)